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債権法改正に伴い契約書をチェックすべきポイント1-3(建物賃貸借契約書)

2018.12.27

債権法部分を改正する改正民法が2020年4月1日に施行されます。

今回は、これらの改正に伴い賃借人の債務を保証する連帯保証条項の書式をチェックするポイントを説明していきます。

1.極度額の設定

【条項例】

連帯保証人は、賃借人と連帯して、極度額〇〇円の範囲で、本契約から生じる賃借人の債務を負担しなければならない。

【解説】
個人根保証契約においては、保証の限度額である極度額の定めがなければ効力が生じないとされています(改正民法465条の2第1項・2項)。
そのため、契約書では、極度額を定める条項に改訂する必要があります。

 

2.連帯保証人について生じた事由の効力

【条項例】

賃貸人が連帯保証人に対して履行の請求をした場合、当該履行請求の効力は、賃借人にも及ぶものとする。

【解説】

改正民法では、連帯保証人に対する履行の請求の効力が主債務者に及ばないのが原則とされています(現行民法434条の削除、改正民法441条、458条)。
そのため、債権者が連帯保証人に対してのみ裁判上の請求をしても、主債務者との関係では債権の消滅時効が中断することなく進行することになります。
債権者としては、時効管理の観点から連帯保証人に対する履行の請求について主債務者に対して絶対的効力を生じさせる条項を定めることが考えられます。

 

3.連帯保証人の変更

【条項例】

連帯保証人が死亡その他の事由により欠けた場合、または連帯保証人が破産手続開始決定を受けた場合、賃借人は直ちに、賃貸人の承諾する者を連帯保証人として追加又は変更しなければならない。

【解説】
個人根保証契約においては、連帯保証人の死亡や連帯保証人について破産手続の開始決定がなされたことが元本確定事由とされています(改正民法465条の4第1項)。
そのため、賃貸人としては、賃貸人が把握することが困難な元本確定事由が生じた場合において、新たな連帯保証人を追加または変更をすることができるような規定を置くことが考えられます。

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