▪️Web情報かわら版 > 法務・コンプライアンス > 債権法改正に伴い契約書をチェックすべきポイント1-2(建物賃貸借契約書)

債権法改正に伴い契約書をチェックすべきポイント1-2(建物賃貸借契約書)

2018.12.14

債権法部分を改正する改正民法が2020年4月1日に施行されます。

今回は、これらの改正に伴い建物賃貸借契約書の書式をチェックするポイントを説明していきます。

1.原状回復

【条項例】

賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰することができない事由により生じたものについては、この限りでない。

【解説】
改正民法621条と同様の考えに基づいた条項例です。
上記規定は任意規定であるため、かかる規定と異なる特約をすることができますが、消費者契約法10条に抵触する等の場合には特約が無効とされます。

2.修繕

【条項例】

1 賃貸人は、本物件を賃借人が使用収益するために必要な修繕を行い、かつ当該修繕に要する費用を負担する。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によって修繕が必要となった場合はこの限りでない。

2 賃借人は、前項の修繕の必要が生じたことを知った場合、直ちにその内容を明示して賃貸人に通知しなければならない。ただし、賃貸人が修繕の必要が生じたことを知っていたときは、この限りではない。

3 次の各号の一に該当する場合で、賃借物の修繕が必要である場合には、賃借人は自ら本物件の修繕をすることができる。

一 前項の通知を行い、又は賃貸人がその旨知ったにもかかわらず、この通知に係る修繕を賃貸人が相当の期間内に行わないとき

二 急迫の事情があるとき

4 前項の場合における費用負担は、第1項の定めを準用する。

 

改正民法では、賃借人の責めに帰すべき事由によって修繕が必要となった場合に賃貸人に修繕義務が存しないこと(改正民法606条1項但書)、賃借人が権利として修繕できる場合(改正民法607条の2)が追加されました。

 

上記条項例のうち、第1項は改正民法606条1項但書の規定、第3項は改正民法607条の2の規定に即して修正しています。

▶ご依頼・お問い合わせはこちらから

おすすめの記事