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【ラオス】ラオスの労働市場

2018.09.28

労働市場の概観

ラオス政府の労働力調査によれば、2017年のラオスの人口は690万人であり、そのうち15歳以上の生産年齢人口の割合は69%に上ります。農村地域において生産年齢人口が占める割合が66%であるのに対し、都市部においては75.4%に達します。生産年齢人口の2/3は初等教育修了者、1/3が中等教育修了者です。
2017年現在、生産年齢人口の41%が経済活動に従事しています。被雇用者は180万人おり、雇用は首都ビエンチャンに集中しています。ラオスにおいては農業関連が主要産業となっているため、職業分布においても農林漁業関連労働者が一番多く、50万人以上が従事しています。次いで多いのは、卸売・小売・貿易、公共部門、防衛の順となっています。

賃金

2018年4月に法定最低賃金が約20%引き上げられ、月額110万キープ(約130USドル)になったとは言え、ラオスはASEAN諸国の中でも最低賃金が最も低い国の一つであり、2017年の調査ではASEAN8か国の中で下から2番目、ラオスより低く設定していたのはミャンマーのみでした。
2017年における従業員の平均月額給与総額は250万キープであり、中央値は180万キープです。

深刻化する労働力不足

ラオスでは、ラオスとその周辺諸国の著しい経済発展に伴い、現在、熟練・非熟練労働者ともに、労働力不足が深刻化しています。これまで職業訓練に関する政策や規則が存在しなかったため労働のミスマッチが生じていたことから、技術訓練校・職業訓練校がラオス全国で相次いで設立されましたが、生徒数はまだ少ないのが現状です。
労働力不足が人件費の高騰を招いており、世界銀行の企業調査によれば、2009年から2012年にかけて、ラオスにおける労働者一人当たりの実人件費は、製造業では約65%、サービス産業では80%も上昇しています。それに伴い、同時期の製造業の売上利益率は約40%から20%以下へと半減する一方、製造業・サービス産業とも、コストは約25%から70%以上へと激増しています。人件費の急増は、ラオス企業の国際競争力を損ない、民間セクターの発展を困難にすると懸念されています。

2017年のコンサルティング会社の調査レポート(*)によれば、ラオスにおいては、熟練労働者の不足もさることながら、非熟練労働者の不足も明らかになりました。その理由には、他の新興国のような、農業から製造業への労働者の移転がこれまでみられなかったこと、教育・訓練・労働市場情報の不足、幼少期の教育不足による不十分な読み書き計算能力、教育の質の問題、などが挙げられます。高等教育や職業訓練の質が全般的に不十分であることは、資金不足、訓練方法や教育者の資質、教育カリキュラムの未整備などの問題が背景にあります。また、効果的な労働市場に関する情報がないために、学校での教育科目と雇用者が求める労働者の技能に隔たりが生じ、経営学学位取得者が増える一方で、十分に実技を身につけた学生が少ないという事態を招いています。

外国人労働者の制限

そうした技能のギャップを外国人労働者の活用により補うことも選択肢の一つではありますが、ラオス労働法には外国人労働者に関する制約があり、注意が必要です。
外国人労働者が一度の申請で得られる労働許可は最長12カ月で、労働許可の延長も、合計5年までに制限されています。

*Emerging Markets Consulting “Business Formalization in Lao PDR”

 

出典:Chittakone SENGDAVONG, Invisor Group Sole Co.,Ltd.「Overview of Labour Market in Lao PDR」

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